私を女として見る男がいるなら
その目が猥褻な光を帯びているなら
私はその時美しいのだろうと思うことができる
それは誰だっていいの
天女のようにでも
生け贄のようにでも
相手に差し出すものが私にはあるのだから
オンナの本性って
飾りを捨てた女にさえ還ってしまえば
つまるところはそういう生き物でしかないのよ
正直になりなさい全力で
本当に短いんだから、あっという間の光なんだから
忘れちゃいけないの絶対
自分がどんな時に微笑んでいられるかということを
譜奏447
私を女として見る男がいるなら
その目が猥褻な光を帯びているなら
私はその時美しいのだろうと思うことができる
それは誰だっていいの
天女のようにでも
生け贄のようにでも
相手に差し出すものが私にはあるのだから
オンナの本性って
飾りを捨てた女にさえ還ってしまえば
つまるところはそういう生き物でしかないのよ
正直になりなさい全力で
本当に短いんだから、あっという間の光なんだから
忘れちゃいけないの絶対
自分がどんな時に微笑んでいられるかということを
譜奏447
隠してばかりいて
心から離れた言葉ばかり使うから
キレイな欲望をウソで汚してばかりいるから
信じられなくなるのよ
愛が
せっかく白で産まれてきたのに
でもね、もうダメなの
濁ってしまったらね
だって
悪いことを考えると
悪いことを考えてる音がする
だって
良いことを考えると
良いことを考えてる音がするから
譜奏446
旅人が通らない道には生い茂った草木が陽を遮るように
名もない人の望みが夜の静寂音の中に消えていく時
私は怯えた目を泳がせながら月の陰を探したりしていた
知らず知らず私の声が水晶の洞窟の中で響いているように
知らない人のいくつもの声のように重なって
波が柔らかくぶつかり合ってその線を消すように消えていくのを
私は明晰夢の中でただ立ちつくして見ているように思えていた
今そして現実という空間はいったいどういう生命なのだろう
時という鼓動は影さえ持たないというのに
だからあの日私は逃げるように地下鉄の階段を走り下りて
追いかけるように最後の電車に飛び乗ったの
行き先のない明日に間に合ったようにも思いながら
運命の外接円に繋がれて引かれていくようにも感じながら
それが円なら同じことなのにとも思いながら
譜奏445
死ぬのなら
生まれてくるな
恋心