忘れた罪が
吐息で雨になれば
昨日までの時間に小さく
さよならと言って
声から指先
抜けていく鼓動に
飾られて行き場なく
愛に溺れていたの
悪女を気取って
その赤に閉じ込めても
爪から肩先
悲しみに震えて
さびしくて折れていた
わたしだけのルージュ
譜奏343
忘れた罪が
吐息で雨になれば
昨日までの時間に小さく
さよならと言って
声から指先
抜けていく鼓動に
飾られて行き場なく
愛に溺れていたの
悪女を気取って
その赤に閉じ込めても
爪から肩先
悲しみに震えて
さびしくて折れていた
わたしだけのルージュ
譜奏343
知らない街の道で
座り込んでいた人
きっと
悲しい目の私に似てた
通り過ぎていったけど
水に溶けて流れるような
かけがえのない今を
胸のどこかでわかっていても
何もできないけど
空から降る雨にもいろんな色があるね
一人迷い目で手と手を合わせ
いつか人の心に残る種を
一息吹き出して私
風になりたい
譜奏342
自分が誰なのかさえ
感じなくなっていた闇の中で
やっとみつけた夢を
両手で抱えて
きっと
意味もなく
生まれてきた訳ないと
心で叫んで
流れていく時を
みつめて
いつかひたむきに生きることが
きっとあると
信じていた
寄るべなき私にも
譜奏341
銀の雨
しずくがこぼれ落ちて
さびしい歌になる
永遠に会えない人の声
胸に刻もうと
一人振り返った夜を
脱ぎすてて
今この時の自分が
忘れられていく
ありふれた
思い出のように
うつむいた横顔
陰に落ちて
さびしい星になる
譜奏340