―――――自分らしく生きるって
―――――自分らしいってなんですか―――――――――『クレヨラ』より
鈍くてもぼんやりしていても
お人好しで
気が弱くても
大人に行き着けば
人は誰しも
色んな事が見えてくるもの
もしかして人は人生は
卑しいメイクをして踊る
孤独なピエロなのだろうかと
ある日不安でピエロに問えば
彼は涼しい口で
悲しみの目で
ただ傲慢であればと
言った気がした
譜奏43
―――――自分らしく生きるって
―――――自分らしいってなんですか―――――――――『クレヨラ』より
鈍くてもぼんやりしていても
お人好しで
気が弱くても
大人に行き着けば
人は誰しも
色んな事が見えてくるもの
もしかして人は人生は
卑しいメイクをして踊る
孤独なピエロなのだろうかと
ある日不安でピエロに問えば
彼は涼しい口で
悲しみの目で
ただ傲慢であればと
言った気がした
譜奏43
兆しもなく
私の湖面から流されて
冷やされた海霧が
失くした愛に
繁殖したら
海水は鎮められ
波が狂ったように
宙に引かれ
海は
月まで
流れていくの
青い涙の
人魚の祈りを
叶えるように
譜奏42
人は一生を
何かを選んで生きるのに
ただ一つ
欲望だけは選べない
神の存在を認めてみよう
ならばあなたは何を試みて
人という命をデザインしたのかと
その問いは必然でしかない
欲望に論じる是非は解かれ
ただ思うがままに
ただ与えられたままに
むしろ一際美しい紋柄の
色鮮やかな肉食の蝶のように
舞えばいいのだと
譜奏41
―――――いつかきっとこんな不器用なわたしにも
―――――運命という訪ね人がくるのかしら― ――『愛流浪(ブルース)な女たちへ』より
人の鼓動が生む電流は
脳の100倍
迷いも不安も切なさも
感じることはすべて
重く鈍い鼓動音になる
私はいつ
何かを見失ったのだろう
考えても考えても分からないのに
鼓動は容赦なく
私の夜を打ち付ける
このままでいいはずない
私は胸の熱を火にして
燃えさかる鼓動を
生きていくのだから
譜奏40