星のダイナが光に膨らんで
誰かの愛を正すように滲む夜
全てのことが
本質さえ頼りにならないと
時に囁いているように思えた
形を与えられた物は
それぞれの一部を紡ぐことで
お互いのテリトリーを
認め合おうとしているのだろうか
そのように考えて
罪に触れない頑なさを守っていたら
目を閉じていられるのかも知れない
失われたダイナが赦したかのように
ただ輝こうとしているように
譜奏69
星のダイナが光に膨らんで
誰かの愛を正すように滲む夜
全てのことが
本質さえ頼りにならないと
時に囁いているように思えた
形を与えられた物は
それぞれの一部を紡ぐことで
お互いのテリトリーを
認め合おうとしているのだろうか
そのように考えて
罪に触れない頑なさを守っていたら
目を閉じていられるのかも知れない
失われたダイナが赦したかのように
ただ輝こうとしているように
譜奏69
職業を選ぼうと考える時
人生のサイコロは
コロコロ遊び
必然の素振りで
一つの暫定を示す
その仕事が好きだからなのか
その仕事なら出来るからなのか
ただ糧を得たいからなのかを
聞くこともなく
そして概ね
時間が
人との関わりが
使い捨てられていくのだ
遊び疲れた慣性のように
譜奏68
人と人が解り合えないという前提は
人類の創造者がいるとしたら
その設定の意図を聞いてみたい
良い目的を持った設定であればと希う
真っ向からその前提に反感を持てない自分に
力無く受け入れている自分に
私はうなだれているだけだから
しかし人というのは
そう考えるより仕方のない生き物なのだろうとも思う
その苦悶から逃れるために
その欲望を忘れるために
そのどちらでもない何かのために
だから多くは諦めるのだ
何よりその執着を怖れるあまりに
譜奏67
人の心が
深海魚のように
透けて見えていたら
私は海水に擬態して
深海の闇に重なり
そのまま
その闇になっていく怠惰を
受け入れていたい
その時
私は形を失くしていく自分を
感じているだろう
私の闇の中でしか打たない鼓動を
ただ疎ましく
怖れるように裏切りながら
譜奏66