2019年10月2日

元々の相性が悪いと思っていた人だから

しっかりと注意して気を抜かずに話をしていたのだけれど

どうしてワタシだけがこんな風にならなきゃいけないの、的な話を

そこだけは細かく仕分けして連続して聞かされていると

顔を洗う時に失敗して袖口から水道水が腕を伝わってくるような

どんよりとした不快な気分になっていた

この気分は私は本当に苦手だった

あとで必ず自分の心の狭さを思い知らされることになるからだ

私は意を決して何か気の利いたことを言おうと思ったのだけれど

結局視線を和らげて微笑んでみせただけだった

きっと私もどこかで誰かに同じようなことをしている

寸前に心が私にそう言ってくれているような気がしたからだ

そして神?の声は得てしてこういう人の口から

不意に抑揚もなく発せられるのが常だという予感も働いていた

 

譜奏436