2017年12月22日

感じる考える選択する

日常はその繰り返し

人生と大きく言ってみても高揚は稀にしかやってこない

無力を感じ一人を感じ実感のない自分を感じ

素直な欲望さえはっきりしないこともある

生きるってなんだろうって思うことに飽き

ついつい誰かと比べる嫌な癖が身に付いて

その癖に疲れたり苦しんだりする

だから幼稚な作戦だけど

ムリに描いた夢でも無いよりあったほうが良いのかも

それで俯かなくなるのなら良いのかも

だから言いなさい

生きてるって

言いなさい

 

譜奏157

2017年12月20日

微睡んで辿る眠りの夢に現われる深い青色の蝶は

受ける光の角度で危うい紫に見えたりする

この蝶は何か懸命だ

基本的に無機な存在なのに私の夢を忙しく翔け舞う姿は

背景のモノトーンに重い運命を与えているようにさえ思える

唐突に初めてこの蝶が現われた時

私は何故かうれしい気持ちになった

心のどこかで何かを待ち続けていた自分を感じていたからだと思う

しかし長い時間が過ぎてもその期待は兆しに変化せず

ただ無機のままただ存在しているだけだった今日までは

明日は判らないと感じつつ

私は今疑っている

この蝶は私の夢そのものを食べて生きている

捨てられた有機の集合体なのかもしれないと

 

譜奏156

2017年12月18日

質素は美徳と教育者は言い

その実売りにしてきたのは哲学だった

恩恵を被ってきたのは出版社と本屋さん

そんな売りフレーズがたくさんな時代があった

結局憧れを売っていたのだと今は思う

そんな時代に生きていた私は

巡礼という言葉とその存在に捕まった

一瞬に激しく

今思い返してもその理由が解らない激しさだった

人は私は見ぬ異端を欲している

その潜在心だけは本当のような気がするけれど

これも理由はもっと判らない

因みに私が捕まった巡礼者は贖罪などしていないと告げただけの

私の最初の憧れを萎ませた行きずりの異端者に過ぎなかった

 

譜奏155

2017年12月15日

人生にプログラムなどありはしないはずと

考える人は賢明だ

しかし現実は多くの人が

そのようにしか見えないように生きている

そうなるとまた神の登場かと思うが今はそれは考えない

近頃は答が出そうにないことは無視して流すようにしている

私はどうだろう

そのようにしか見えないように生きているのだろうか

どちらでも良いような気がしながら

どちらにせよ賢明は退屈そうだと思った

本当を言えば私は私を知っている

あえて言葉にしないのは言葉にしてしまうと

逃げ去るような私の衝動の影が

見えるような気がしているからだ

 

譜奏154