2019年5月27日

艶かしい飾り言葉で

何か欲しいものがあるなら

悪魔の誘いにのればいい

夜が明ける前に

許し合える人を嫉んで

早く早く急いでみても

盗めないからね月までは

身の程を知るだけ

生きていくこともない

愛を知る人にならないのなら

LE NOIR

砂漠でみつめた月に背いて

星にまでとどく愛なら

永遠に続く愛ならば

 

譜奏381

2019年5月24日

あなたの背中見る摩天楼

食べかけの夢だけ

ガラス空の海

煌めいた星屑を

追いかけるように

おとぎ話の終わりのよう

明日のことより

手に触れた哀しみを

時が止まるから

陰のように抱きしめていて

命と同じ重さ感じるから

それぞれの確かなものを

みつけられずに

ただ寄り添っていた二人

 

譜奏380

2019年5月22日

形ないものは信じる力ためされて

燃やして残る愛しさを

確かめてみても

どこまで行くのですか

話してもいいですか

雨が乾いたら

あなたの太陽

誓いの言葉も忘れて

今は今の顔

過ぎてゆく季節

一夜踊るように愛して

罪とはかなさが背中合わせに

かけ忘れた鍵

異邦人なのねこの恋も

 

譜奏379

2019年5月20日

赤いラメ着て

荒んだ胸を覗かせて

着がえるようにやさしくしたら

弱い目をして

急に寂しげな横顔つくるの

抱きしめたらボロボロ零れる

砂でできてるの

二人の真実

美しい毒

誇らしげなの

蝶のように

構わないでいて自由に舞うから

どこかにあるはずと言ったよね

本当の愛だけ水面に映る泉

 

譜奏378