2019年5月22日

形ないものは信じる力ためされて

燃やして残る愛しさを

確かめてみても

どこまで行くのですか

話してもいいですか

雨が乾いたら

あなたの太陽

誓いの言葉も忘れて

今は今の顔

過ぎてゆく季節

一夜踊るように愛して

罪とはかなさが背中合わせに

かけ忘れた鍵

異邦人なのねこの恋も

 

譜奏379

2019年5月20日

赤いラメ着て

荒んだ胸を覗かせて

着がえるようにやさしくしたら

弱い目をして

急に寂しげな横顔つくるの

抱きしめたらボロボロ零れる

砂でできてるの

二人の真実

美しい毒

誇らしげなの

蝶のように

構わないでいて自由に舞うから

どこかにあるはずと言ったよね

本当の愛だけ水面に映る泉

 

譜奏378

2019年5月17日

綺麗なままの虚ろな夢から

逃がれて

汚がれの中で信じる脆さに

汚れて

過ぎてしまえば愚かなほど

肩肘張って生きてた

解り合えたらうれしいけど

それはきっと気分しだいの真似事

砂埃舞う

風の果てのミラージュ

一度だけ振り向く最後の人

人を愛することができない人形でも

雨にうたれて悲しい夜

熱いセレナーデ聴こえるから

 

譜奏377

2019年5月15日

ビルの谷間の風に吹かれ

海に続いた道を見ていた

時が過ぎても変わらないことを

当たり前のように感じていたけど

どこまで行けば

何を棄てれば

あどけない目をした

あの頃の私に会えるのだろう

抱きしめるほど

わからなくなる夢を

抱きしめて

波に流した写真の中に映るように

私の悲しみは壊れていた

色褪せた想い出だけでも生きられるほどに

 

譜奏376