2019年5月15日

ビルの谷間の風に吹かれ

海に続いた道を見ていた

時が過ぎても変わらないことを

当たり前のように感じていたけど

どこまで行けば

何を棄てれば

あどけない目をした

あの頃の私に会えるのだろう

抱きしめるほど

わからなくなる夢を

抱きしめて

波に流した写真の中に映るように

私の悲しみは壊れていた

色褪せた想い出だけでも生きられるほどに

 

譜奏376