色彩のない心の群れを通り過ぎて
私を認識していないアスファルトの音を聞いて
自分を知らない自分を悲しみのように憎みながら
ストリングスに目を閉じる夜
円運動で弾かれた糸音が憐れみのように身体を通り抜けて
私の中に変拍子を残していく
この苦痛を知りながら私がしばしば夜に抱かれるのは
私だけが知る私の罪を言葉にさせないためだ
その痛みを終わらせる時
私は死から目覚めたように瞼を開いて
祈りのように唇だけを動かして
その憎しみにやさしく話すように音を投げる
夜明けまで
生きると
譜奏448