2019年8月14日

デジタル時計の数字が朝か夜かも分からないほど眠ったのに

まだ起きようとしない自分に腹を立てて

私は蛇口から飛び出してくる水を殴りつけるように顔にぶつけた

毎夜訪れる示唆のような罰のような夢に

私の精神はなす術もなく萎んだ果実のようになっていく

何よりも誇らしいほどに瑞々しかった果皮の記憶が

悔いの澱をかき混ぜるように私を打ちのめしていた

もしかして

私は私自身に潜在する何かの化身の起点を知ることを

圧されることに紛れて防御しようとしているのだろうか

私の思考や価値観の始まりを本当は知っているのではないだろうか

やはりこの実感を何かの罰としか私は感じられないでいた

だったらもう二度と眠らない

私は唇を歪めてそう言って濡れたバスタオルを鏡に投げつけていた

 

譜奏415