友達もなく信仰もなく生きて老いて
見つけられる希望を探すことは困難だ
しかし術なくいつかしら私はそんな未来を覚悟して
盲目の今を生きるしかないと思う自分になっていた
転機という不可思議なプログラムが私に作用した時
私はあろうことか性悪な悪態をつき
土足で踏みつけるようにそれを否定し最後に泣いた
プログラムはその夜父のように私の心に座標を刻んだ
私が心を決めて白壁にぶつけた幼い一行には
繰り返し問う正しさと
思い遣るだけの優しさだけでは
風にさえ砂山の形を病むように崩されていくように
目指す座標への長旅には耐えられないと
そう書かれてある
譜奏251