2018年5月30日

肩に薄い青の布を下げて北側に向いて歩いた時

あぁ私はもう二度と

この色を首に巻くことはないと思っていた

私には結局

偏角にしか意識が向かなかった実感があり

いつの時も

磁北にしか位置していない私自身への苛立ちがあった

私は鈍感な日時計のようだった

その下で紫菊の花が咲いていた

きっとその朝には寂しさに凍えていた

私が体温を守ってあげたら

そしてあなたの体液に均質してあげたら

私は偏角を忘れることができるのだろうかと思った

私の運命はまたお腹を空かしているようだ

 

譜奏226