肩に薄い青の布を下げて北側に向いて歩いた時
あぁ私はもう二度と
この色を首に巻くことはないと思っていた
私には結局
偏角にしか意識が向かなかった実感があり
いつの時も
磁北にしか位置していない私自身への苛立ちがあった
私は鈍感な日時計のようだった
その下で紫菊の花が咲いていた
きっとその朝には寂しさに凍えていた
私が体温を守ってあげたら
そしてあなたの体液に均質してあげたら
私は偏角を忘れることができるのだろうかと思った
私の運命はまたお腹を空かしているようだ
譜奏226