2017年12月1日

スタンドの明かりの陰

遮られているのに何かが動く気配のある陰

穏やかな夜の中の僅かなノイズ

身体の全ての力を抜けないように

完全なる安寧は人には与えられていない

読みかけの本の影をその陰に覆い被せて殺して

私は次のページを剥ぐようにめくる

物事には必ず結末が待っているという摂理のような現実の犯人は

寄せ集められたノイズが

亀裂にまで成長していく習性を持っているせいだろう

まさか禁断の林檎を食べた罪のルールが

まだ継承されているとでもいうのだろうか

そうであるのなら神を含め

感情に自然死はないということになる

 

譜奏148