2017年10月9日

女が紅を引く時

紅は紅自身が繋げようと惑うように

いつも何かに向き合ってその線をなぞっている

二つしかない性を諦めるように

その一つの性を曖昧にでも果たすように

もしも繋げ向き合おうとするものに

鏡のように写るものが返ってくるのなら

それは見ないほうが良いと

おそらく全ての女は感づいている

そこにロジックは持ち込まない

本質が本質として外気に触れる時

女は幼くして自身を隔てることを

引く色でなぞるように

カモフラージュされてきたのだから

 

譜奏125