2017年10月6日

誰かからもらった玩具の花の首飾りを

寝ている時も首につけていたのに

ある朝中の糸が切れ

色とりどりの玉が道に散らばった

私は何にもしていないのに

ただ大切にしていただけなのに

私が初めて裏切りという感情を持った瞬間だった

言葉から作られて育つ信頼や愛を得たと感じても

それらは束の間に華やいで劣化してしまう

私は自然にそう疑う痩せた人間になっていた

兆しもなく切れたあの朝の糸のように

私の目に涙が滲んでいた

私は忘れていた

落ちていく花の玉を見ていただけの私の悲しみを

 

譜奏124