誰かからもらった玩具の花の首飾りを
寝ている時も首につけていたのに
ある朝中の糸が切れ
色とりどりの玉が道に散らばった
私は何にもしていないのに
ただ大切にしていただけなのに
私が初めて裏切りという感情を持った瞬間だった
言葉から作られて育つ信頼や愛を得たと感じても
それらは束の間に華やいで劣化してしまう
私は自然にそう疑う痩せた人間になっていた
兆しもなく切れたあの朝の糸のように
私の目に涙が滲んでいた
私は忘れていた
落ちていく花の玉を見ていただけの私の悲しみを
譜奏124