2017年8月2日

私は私を生きるだけと

力点に思い当たることもなく

作用点のような場所で

軸を尖らせて円舞していた私に

気づいたフリをしてみせた日

雨の朝

私は私の費やされてきた思いを

対論もなく遮り

風に死んでいく弱い雨粒を

馴れた作り笑顔の目で見ていた

現実は瞬き一つの画

ならば

夢は

例えば千年木だと

吐き捨てて

 

譜奏96