2019年1月25日

星が流れて哀しいカルナバル

一人希いを吐き出した祈りの日が

ひれ伏すだけの生け贄でも

ただ燃えつきるように

生きる証が欲しかったの

人を愛して

その愛を飾る炎になり

迷い風に揺れる薔薇のように

わたしは女なのだからと

照らし出す風も止んで

月に舞うフェミニーナ

ひるがえす背に

媚びた指に

一人だけの喝采聴こえる

 

譜奏329

2019年1月23日

永遠に消えない星

私だけの海に

煌めいて落ちて眠れ

時を忘れて

いつか誰か疾風のように

紅い月を盗んで

蒼い水面に映るように

踊るなら

謎めいた花のように

わたしは枯れていく色を捨てて

言葉を殺して

太陽を愛しすぎて翼が溶けた天使のように

運命だけではもう火がつかない夜を

みつめているの

 

譜奏328

2019年1月21日

青のない涙でまだらな空

落ちる雨になりたい

夢の先に紡いでいた

私だけの褪せない糸

壊して気がつくの

人は愚かな天使

目を閉じて傷ついて

手を当てて息をして

抱きしめて

重なるよ

ひと雫の血と絆だけ

悲しくて傾いた月をみつめていたの

時が止まるように

ただみつめていたの

 

譜奏327

2019年1月18日

空に続く糸は

誰にも見えないから

叶えられるのは

真実の希いだけと

雨が歌うように

虹に姿を変えていく

水に刻まれた物語を

やさしく聴かせて

アダムとイヴは恋にさ迷い歩いて

天使にはぐれて

愛だけを映す水面になった

涙が雨になることも知らずに

水に刻まれた物語をやさしく

やさしく聴かせて

 

譜奏326