2019年2月22日

自分が誰なのかさえ

感じなくなっていた闇の中で

やっとみつけた夢を

両手で抱えて

きっと

意味もなく

生まれてきた訳ないと

心で叫んで

流れていく時を

みつめて

いつかひたむきに生きることが

きっとあると

信じていた

寄るべなき私にも

 

譜奏341

2018年2月20日

銀の雨

しずくがこぼれ落ちて

さびしい歌になる

永遠に会えない人の声

胸に刻もうと

一人振り返った夜を

脱ぎすてて

今この時の自分が

忘れられていく

ありふれた

思い出のように

うつむいた横顔

陰に落ちて

さびしい星になる

 

譜奏340

2019年2月18日

このまま涙が渇いたら

虹のように頬に残し

やさしく怯えるの

消えるはずない

恋のタトゥーに

もつれ合う風も

二人には最後と知って

あなたも笑っていた

戯けるように

時の凪を過ぎて

虹の傷をみつめ

胸の海を抱きしめてた

愛しむように

 

譜奏339

2019年2月15日

折れた時間の背中を追って

坂のある街思い出してた

季節風のよう

人の夢跡

何を遺して

どこに流れつくのか

心閉ざして上手に生きても

誰も振り返らない淋しい花は

涙で笑って

玩具の瞳に

丸く渇くの

愛に溺れたシオンに揺れて

風に遊ぶように

ふわりと空に

 

譜奏338