形容という不可思議
おそらくは人間にしかない
使う側の精神の幻像が最も露わになる短編
その形容の詞
それは何故かひっそりと人と人との間に寄り添って
事の主語に連座するものになっている
私の中でも時に言葉になり
しかし
そのほとんどが死んでいくだけの
種子の詞
ある夜に私は罪を祈るために探した形容に疲れ果て
俯瞰した後に失笑した
何故か私の種子は発芽しない
おそらくサマになるように生きようなどと企んだせいだ
私の主観に幻像は不要ということなのかもしれない
譜奏150