2018年7月16日

木が裂けるような音がして

振り回されるだけの自分の五感を捨て

素直に感じる素朴な心の鏡だけを見ていようと思った

バランスを取って生きる

その信仰の毒には五感では作れない解毒が必要だ

これだけのことに気づくのに

私はどれだけの排他を罪のように繰り返したのだろうと思った

バイオリンの激しいノイズの塊のようなあの音は

私の鬱屈が弓の形になって吐き出されたものだ

あるがままに思うがままに偏っていく私になりたい

この場所に立ってワルツを踊るように一歩足を踏み出せば

きっと私を待ち焦がれていた私が

点のような私を見つけて遠くから導くように

手を振っているに違いないから

 

譜奏246