行ったはずのないサーカスの
喝采のざわめきの波に
私は一人取り残されて立ち竦んでいる自分を
現実に渇いていく身体のように
身近な実感として感じ始めていた
カクテルゼリーがばら撒かれたような
玩具のようなフィルムが
私の脳裏にぶつかって転んでいく
また寂しそうなピエロ
あなたは夜明けじゃなかったの?
そう思って私は初めて気がついた
話す相手がいないのだ彼は
だから
耳も聞こえていないのだと
譜奏229
行ったはずのないサーカスの
喝采のざわめきの波に
私は一人取り残されて立ち竦んでいる自分を
現実に渇いていく身体のように
身近な実感として感じ始めていた
カクテルゼリーがばら撒かれたような
玩具のようなフィルムが
私の脳裏にぶつかって転んでいく
また寂しそうなピエロ
あなたは夜明けじゃなかったの?
そう思って私は初めて気がついた
話す相手がいないのだ彼は
だから
耳も聞こえていないのだと
譜奏229