2018年1月1日

何かに迷いながら雨の降る日がくると

誰かが後ろから手を被せるように

私の耳鳴りが始まる

静止画面に止められても

時間が止まる訳でもないのにと

私の中の傍観者が諭すように誰かに話しかける

その敵意のない声さえ

私には聞き取りにくいものになっている

心に完全受容するHzがあるのなら

私は立ち止まらない確かなリズムを踏み出して

或いは能動的に駆け出していくのかも知れない

その能動がフィルムの一コマでしかないと

どこかで感じていたとしても

その道が獣さえ行かぬ迷い道だと気づいていても

 

譜奏162