2017年12月29日

揺れる

自身ではもう輝けない光のルクスが愛日に留まる川面のように

私が置き去りにした過ぎし日の陽光を遮って

抗いもなく堕とされていくように

私の瞳孔を揺れている

悔いのない人生をと

心に力を込めた日が破れた絵本のように

くすんで色褪せていることを

力尽きたルクスはその残影に執着することで

同調させようとしてくれたのかも知れない

私は私の夢の菌糸でなを蝕まれていく

いつかその光に包まれて溶けていく私の翼を

微笑んで見る私を目撃する

その一瞬を知るまで

 

譜奏161