2020年1月8日

月が砕けやがて地球も太陽に吸収されていき

宇宙も遠い未来には時間を失くして無の海になってしまうという

そんなことを解明してしまう科学なんて要らなかったのにと

寂しがり屋の私はそう思ってため息をつくの

突き詰めれば私の希いの本質は永遠という憧憬にあったから

いびつなほどに欲が深いのだろうかと思って

ついたため息を吸い込んで首を後ろに倒して

薄くなったため息を白壁天井に向かって今度は音をつけて吐いているの

生きるって何なのかな

人間って何なのかな

このぐるぐる迷路こそが今の私にとっての永遠というスクリーンだ

いつしか眠ってしまった私は冷たいヴィヴィッドな夢の中で

カラダが砂のように打ち崩されていくスコールに手を広げて

敵意だけの目を見開いて色のない空を見つめ返していた

 

譜奏478