ケガから鎮痛剤依存になって酷い酒浸りになっていく父を憎んでいた
根っからの昔気質の職人だったから仕方ないのかもしれないけど
そんなの弱すぎるって辛い気持ちの方が強かったからね
すぐに死んじゃったわ、身体がもつ訳ないもんねあんな暮らししてたらさ
さびしい通夜で悲しかったけど私だって憎まなきゃやってられなかったの
でもバチが当たった感じになっちゃったわ、それからのワタシの人生
合理的に論理的に生きようと思う人間になっちゃって
最後の最後は自分じゃない何かに頼るようになっちゃって
何をやっても裏目に出る人生が始まっちゃったの
結婚まで考えたノウハウ男にいいようにオモチャにされてステられて
どん底気分でもういいや死んじゃおうかと思った時
ふっと気づいたの、なんだ、私、全然自分を生きてないじゃないって
私こそ何も考えないで生きてきたバカな依存者じゃないかって
その時初めて身体中の憎しみを吐きだすようにワタシ泣き明かしていたの
譜奏462