2019年4月5日

刻むことをためらうように

静かな夜に遅れていく

私の中の

時計の音

祈りの罪が

失なうことで償えるなら

この身を投げ出しても

愛した人の手をこの胸に

やさしく引いていたいだけだった

正しく生きて何があるの

途切れた指先の時間を一人

歪んでいく灰のようにみつめていたの

 

譜奏359