2019年1月7日

不満を抱え込むのが習慣になっているような生き方をして

悲しみを抱く人の心は暗い水面に滑り

揺らぐ微光のように無邪気に惑わされていく

崇高な哲学者を気取る運命は運命を与えるだけでは満足せず

結末を覗き込んで小心者の本質が暴かれる

私の不可解な衝動の一瞬に西風が止まって

一瞥して関心を持たずに消えた後

すぐに淋しさの断片を寄せ集めたような夢に落ちて

私は思い出しそうだった置き去りにした何かの記憶が

無数の海に呑み込まれて離れていく距離を感じていた

人の人生は

始まり方はいつも違うのに

しなやかに微光の群れが揺れるように

人の終わり方はいつも同じようになっていく

 

譜奏321