2018年10月15日

心にタトゥーが彫れるなら

透明と無色と薄い白色のその結晶を砕いて

私は水溶性の青に変わりながら

そのまま線の中に水棲して

誰にも見られない私でいたいと思っていた

火焔

私の心の始まりの地に

いつからか生まれついた時からなのか

形を変え続ける炎があることに

私は物心がついた頃からはっきりと気がついていた

私自身をも灼くその熱は何のためにあるのだろうと思う

何故か刻んで一つの形にと抗う私に

灰になっても残る

そんな確信だけが赤々と私の地表を揺らし続けていた

 

譜奏285