心にタトゥーが彫れるなら
透明と無色と薄い白色のその結晶を砕いて
私は水溶性の青に変わりながら
そのまま線の中に水棲して
誰にも見られない私でいたいと思っていた
火焔
私の心の始まりの地に
いつからか生まれついた時からなのか
形を変え続ける炎があることに
私は物心がついた頃からはっきりと気がついていた
私自身をも灼くその熱は何のためにあるのだろうと思う
何故か刻んで一つの形にと抗う私に
灰になっても残る
そんな確信だけが赤々と私の地表を揺らし続けていた
譜奏285