嘘の思い出話で泣けるナルシストが
自分の真摯な孤独に包まれる夜
わたしはどうしてこんな人間になってしまったのかと考えた
振り返ってみても家族はみんなマジメ過ぎるほど真面目
世間のレールから外れた人間はいない
夜明けまで考えてダメだったら2度と考えないと決めて
その彼は誰れ時
多分心が弾むようなことを身体で感じたかったのだと気がついた
そしてこんな自分になったのはあんな家庭だったからだと思った
わたしは夢を食べる
語るだけの夢を食べる
平安の形は人それぞれに違うのだからと
少しだけ笑ってそのあと
泣いてることに気づいて顔を見るために鏡を探していた
譜奏268