2018年8月27日

次の曲がり角を曲がれば

いつもの場所

潮弛みの中にいるような

ありふれた風景

離れれば近くに思え

近づけば遠くに感じる

私の原景

人々はわたしを通り過ぎ

わたしは幼い空想にとどまっていた

時は始まらず寡黙に終わらない

私は成すことを成すために息をして

海面に光る一瞬の射光のようにでも戻っていければいい

生命あるものすべてが帰る約束の場所

その原初の海に

 

譜奏264