2018年7月23日

悪意のある行動になるのかもしれないと気づいていても

その誘惑の強さに抗えない本質を支えているのは

恐らく人間しか持たない憎しみという遺伝子だ

長く続いてきた人類の歴史の中で

何故この遺伝子は引き継がれ生き残ってきたのだろうと思う

生き抜くために必要とした過渡期があったのだろうか

それとも分別のための安易な神の試みか

私は私の心を考えた

目の前で哀しい憎しみを目撃したからだ

探られた私の心は眠りを妨げられた子供のような顔をしていた

キレイな月の夜だったのに

雨上がりのキレイな風が私の頬をくすぐっていったのに

私は意味なく流れる涙を拭えないまま思っていた

愛の陰にそんな生き物などいるはずがないのにと

 

譜奏249