2018年5月4日

私を過ちに導く個性に出会ったら

私はそれまでの私をすべてリセットして

その過ちの殻に胎児のように閉じこもって

じゃれるように宿っていたいと思っていた頃があった

心の芯に通ったものならその正体など

問う必要があるはずがないとさえ

私は真剣に思っていたと思う

言葉にするとあまりに不可解なのに

心ははっきりとその希いに馴染んでいた

私は偏狭の中で迷って正常な価値に対する位置が

解決されていなかった人間なのかもしれない

振り返る度に私は私を見失なう

意を決して導く力を夢のように待つ私を捨てるべきなのだろう

たとえ罪に触れてこの夜を身ごもっていたとしても

 

譜奏215