2018年3月23日

美しくても

切り花の命は短いと

誰かの嫉みを読むような

青に似せた媚びに光る銀の鎖

その中央の月長石は

無機の体で予知を売るという

喜びの感情の扱いに問題のある私は

私自身との対立を避けるために

知らず知らずのうちにその青の光に似た心を飼っていた

仕方がなかった

必要なのは言葉の血漿以上の行いであることは

知っていたのだから

私の傍にいれば何が起きても安全とやさしいだけの

耳鳴りのような声が聞こえていた気がしていたのだから

 

譜奏197