2018年1月24日

誤魔化そうとした表情が心の答えを表して

胸の背に淋しさをかすめる時

私は正直に生きた父と母を誇りに思う想いが

自分の心の底に落ちていこうとしている淋しさを

ただみつめているだけの自分を恥じていた

その底の記憶に流れるオルゴールのような音

いつからか聴こえなくなっていた魔法の音色

得体の知れない時の何かがそれを奪い合っていったのだろうか

私が選んだ人生

しかし私がすべてを選んだ訳じゃない

決められた地に引かれるように行くのなら

そしてやがて虹を見上げることになるのならもう少し

もっと淡い色がよかったと

私は小さな心の隅でそう思っていた

 

譜奏172