2017年9月27日

少女を過ぎた頃

私は自分が液体のように

確かな形を持たない者に思えていた

ガラスでできた肉体が割れて

光の飛沫のように飛び散っても

分割された幾何学図形のピースを一つづつ拾い集めるように

根気よく繋げていけば

パズルのように私自身が完成する

そんな妄想さえ抱だくほどに

私は知りたかった

ただ私自身を

膨張する熱が私を壊死させる前に

尖ったガラス片を身体に突きつけて

たとえ液体に化したとしても

 

譜奏120