2017年9月25日

辛い夜を過ぎたら

夜明けを憎む朝を引きずって

また夜を待つように歩いて

私は持て余していた

時間そのものを

特定できないのに

黴のような痒みを感じて海水に沈んでいく

私の罪のように開いた目を見つめ捨てながら

そして思い出していた

塞がれた涙のように私は父の目を

もう一度心に触れさせてと

風にささやいて

叶うならこの愛しみが

その虹彩にまで届くようにと

 

譜奏119