2017年7月14日

風に剥がされた葉が

私の時間に落ちた時から

漂い始めた蒼い水蒸気のような霧は

やがて一つの形に安定して

私の衝動の洞へと向かい

微小な水玉の群れになって

その冷気で

私自身さえ気がつかなかった

私の熱の白い膜を解いていた

合理を伴えないまま隷属して

憑かれるように足掻く私を

ありきたりな必然を傍観するように予見して

いつからか私の霧は赤みを帯びる

私自身がその蒼に寄生していくために

 

譜奏88