2017年7月12日

命に限りがあることを人は知っている

しかし多くの人はそれを口にせず

懸命に生きることに目を向けて希望を探すように生きていく

または人生は楽しんで生きるものだと言い頷く

死の恐怖に目を塞ぐように

そしてそう生きることを肯定し合い

責める人は誰もいない

その恐怖に侵されまいとするように

素朴に私の実感はその中には無さそうだ

そもそも死への考え方に正誤などないだろうと感じている

ただ死は正すだろうと思う

陰を寄せて

時が尽きるまでの仮の時間のフレーズを

置き去ってきた私自身の鼓動のリズムそのものを

 

譜奏87