2017年6月12日

夜の静寂に溶け込んでいく時

私の精神は癖のように一つの問いにつかえる

自分の心の闇に気づいてしまった人は

その闇に入り込んで

正体を探ろうとすればいいのか

それとも

新しい光をみつけて

その闇そのものを照らしてしまおうと

外に目を向けて足掻けばいいのかと

しかしそのつかえは軽い痒みを残すだけで

いつも私の精神から後ずさっていく

愛されなかった天使が

授けられていない断定を見破られて

飽きた笑みで翼を翻すように

 

譜奏74