いつかの聖夜から
本当にこれがあなたの望む生き方なのと
傷ついたレコードのように
微睡みに落ちかけるたびにくり返される声が聞こえる
声は星空から反響してくるようにくぐもっていて
すべてを一括りにする録音物のように聞こえた
私は腹立ちを覚え言い返そうと思いながら心を噤む
あなたは誰なの
わたしの何を測ろうとしているの
それから私は胸を閉じて考えられなくなるまで考えて
いつものように何かの罰のように眠りに落ちていきながら
やっとあの夜何かを見落とした記憶に気づいていた
星空を見上げながら描きかけたクレヨンの聖夜は
眠ってしまった私の絵だったということを
譜奏269