青のような紫のような水中に沈んでいく夢を見ている
月明かりはまだ仄かに届いている
私は戯けて人魚のように身体を回してみたりする
できれば踊っているように見えたら良いと思ったりする
息が苦しくなって口から水泡も出なくなっていたけど
私はキレイなシルエットになっていたら良いと思って
裸足のつま先を伸ばしてみたりする
でもほんとうはこんなに生きたいと私が願うなんて
思わなかったと思ってみたりする
きっと私を探している人がいると思って目を開く
見つけようとしている人が腕を掴むような気がしたりする
私はそれを信じることができると思えたりする
その人が来ないと私は死ぬかもしれないと思ったりする
最高だと言える分の水泡が無いことを悔しいと思ったりしている
譜奏257