じっと手を見ていたい時がある
ペンを持ったり鍵を回したり誰かの背を撫でたりする
私の手
何かをつかもうとしてあがき続けてきた
この小さな生き物
目を閉じて顔を触ると自分の心に近づいて
離すと犯した罪を思い出すように温度を失くしていく
辛辣な異形
私はもう気がついている
二度と彷徨うようには生きられないと
そして
望む何かを掴まえているより
その手を放すほうに
より強い力が必要だということを
譜奏256
じっと手を見ていたい時がある
ペンを持ったり鍵を回したり誰かの背を撫でたりする
私の手
何かをつかもうとしてあがき続けてきた
この小さな生き物
目を閉じて顔を触ると自分の心に近づいて
離すと犯した罪を思い出すように温度を失くしていく
辛辣な異形
私はもう気がついている
二度と彷徨うようには生きられないと
そして
望む何かを掴まえているより
その手を放すほうに
より強い力が必要だということを
譜奏256