2018年4月4日

都会のたくさんのイルミネーションを見ていて

昔とは逆なんだろうなとふと思った

空より明るい街は何かがだんだん終わっていく

そんな暗示にさえ思える時がある

首を寝かせて見上げていた私の目に

何キロも落ちてきた雨粒がツンと命中した

もう見なくていいよと言うように

コンビニでビニール傘を買って歩いて

私は赤信号で止まる

強くなった雨がいじめるように傘を叩く

つまらないものしか入ってないバッグを胸に抱えて

私は動けないような気持ちになっていく

青信号が赤に変わってまた青に変わっても

私は動けない自分のままの傘をただ胸に抱えていた

 

譜奏202