2017年9月20日

世の中というか社会というか

まぁどちらでも構わないけれど

拒むというか排他的というか

概ね

そんなエネルギーのZONEで囲い込まれている

そんな感じしかしない

愚痴ではなく文句ではなくもちろん

日付けが変わればいつかはなどという期待でもない

その通りのように人生は長い短い一日を誰にでも繰り返し

変わらぬ夢や希望や落胆を織り交ぜてくる

だから私は一日の終わりにきっぱりと口にした

もう結構です簡潔にと

今日もプログラムのような一日で

私は若返らないのだからと

 

譜奏117

2017年9月18日

初夏の爽やかな午後

いつものように

お母さんに買ってもらった絵本を見ていた少女には

文字のすべてが絵に見えていた

そしてそのことを少女は

誰にも言わないでいた

お城の森の周りには大きな大きな赤い木がたくさん

青い小川も流れて黄色い花が咲いている

誕生日を知らない少女は

絵本の中の白い空に話しかけて

わたしは悪い子なの

だから大きくなったら

バースデーケーキを作るケーキ屋さんになるのと言って

笑った

 

譜奏116

2017年9月15日

地上を棄て

白馬が空を翔ける時

大いなる力はその背に翼を与えた

比喩のように流布して

人間にたった一つ

いつまでも消えない希望があるとしたら

それは自身の心だけが胸に描がける幻景だ

人は囚われて

その原景の中で生きる

そしてそれは暗黙のうちに赦されて

季節を立体するリフレインのように

幻景の地に種子を落とす

比喩の名に

ペガサスと謳うように

 

譜奏115

2017年9月13日

通り過ぎてきた景色も

歩いてきた自分の道も

私は

振り返るのが嫌い

今が

どんなにみすぼらしいものでも

私はその現実を抱きしめて

安らぐ

過去に

未来に

死は訪れないと

知っているから

私の胸にある枯れない花が

その罰の棘であっても

 

譜奏114