2017年12月25日

風も景色もやさしい穏やかな日曜日

お気に入りのカフェのテラスでのんびりと

私は通り過ぎていく人たちを見流していた

白いスニーカーに当たった光が

この穏やかな日のすべてを祝福しているように弾けていく

どんな環境で生まれ育っても人は

最後にはやさしさに行き着く

呼吸するようにそう思えることがうれしかった

しかしそれを知っている私にさえ

やさしさは暗い顔を向けてくる

受け入れることを前提に成り立つものは

例えば娼婦の透けた瞳に美しさを感じた恋のような謎がなければ

その謎がなければ

成立しないのかも知れない

 

譜奏159