青い音
その表面は絹というよりベルベットのように見える
背景の黒闇がむしろ絹のようだ
私はその青を追い虹彩で触る
ストリングスがしなやかに伸びて
静寂を布のように巻き付けてきて
私に戯れつくように
近づいたり離れたりしている
私と共感覚の音との繋がりは
悲しみの淵で怯えていた壊れた夜から始まっていた
何もかもを赦すやさしい旋律のようにそんな夜は続いていた
羽化したように現れてきた私の意思が
払うようにその布を掴み捨てようとした
白い夜明けを見るまでは
譜奏143
青い音
その表面は絹というよりベルベットのように見える
背景の黒闇がむしろ絹のようだ
私はその青を追い虹彩で触る
ストリングスがしなやかに伸びて
静寂を布のように巻き付けてきて
私に戯れつくように
近づいたり離れたりしている
私と共感覚の音との繋がりは
悲しみの淵で怯えていた壊れた夜から始まっていた
何もかもを赦すやさしい旋律のようにそんな夜は続いていた
羽化したように現れてきた私の意思が
払うようにその布を掴み捨てようとした
白い夜明けを見るまでは
譜奏143