目が覚めたら
カーテンから夏の夕焼けの切れ端が見えていた
浅い夢は悪い夢を見る巣窟だと知っていても
自力では抗えもしない
人は意味を求める生き物だ
眠っている時にこんなに苦しむ夢に
何かの意味が与えられているのかはいつか知りたい
これまでに私は色の無い砂浜や都会を歩いていたりしていた
泡の分だけ歌いながら湖に沈んでいくこともあった
廃坑の鉱山の岩場を裸足で歩いて泣いていたりもしていた
私の見る夢には私しか出てこない
私は怖れているのかもしれないと思った
愛を得ることや失なうことを
そのどちらにもある哀しみを受け入れることを
譜奏141