2017年11月15日

目が覚めたら

カーテンから夏の夕焼けの切れ端が見えていた

浅い夢は悪い夢を見る巣窟だと知っていても

自力では抗えもしない

人は意味を求める生き物だ

眠っている時にこんなに苦しむ夢に

何かの意味が与えられているのかはいつか知りたい

これまでに私は色の無い砂浜や都会を歩いていたりしていた

泡の分だけ歌いながら湖に沈んでいくこともあった

廃坑の鉱山の岩場を裸足で歩いて泣いていたりもしていた

私の見る夢には私しか出てこない

私は怖れているのかもしれないと思った

愛を得ることや失なうことを

そのどちらにもある哀しみを受け入れることを

譜奏141