過ぎてきた時間は拒めない
日常音に紛れていないといつまでも
遠い潮騒のように私の耳にまとわりつく
未来との距離も私には同じようにしか思えなかった
足に海水の感触があるまで
ただ歩き続ける
わずかな波音の気配を聴き分けようとしながら
しかし歩いている時の私はいつも
目が塞がれて裸足なのだ
時の縄に引かれて
どんなに心を揺さぶられても抗う力を持たない
嘘のない者のように
帰るべき潮騒に
還る者のように
譜奏79
過ぎてきた時間は拒めない
日常音に紛れていないといつまでも
遠い潮騒のように私の耳にまとわりつく
未来との距離も私には同じようにしか思えなかった
足に海水の感触があるまで
ただ歩き続ける
わずかな波音の気配を聴き分けようとしながら
しかし歩いている時の私はいつも
目が塞がれて裸足なのだ
時の縄に引かれて
どんなに心を揺さぶられても抗う力を持たない
嘘のない者のように
帰るべき潮騒に
還る者のように
譜奏79