2017年5月19日

心が落ち着かない星消えの夜

いつもの静寂が機嫌を損ねて

悪意を向けるように

私に孤独を投げつけてきていた

明日になれば

いや夜明け前には

またいつものように気配を変えると

解っていてもやはり私は萎縮してしまう

萎縮は夜に逃れる私にとって

最大の罰なのに

明日を怖れていた私は今夜は囚われまいと目を見開いた

すると静寂は突如ピアノの倍音を殺すような呻きを漏らして

まるで私自身のようになって

夜に怯えを見せ始めたのだ

 

譜奏64